
新茶の季節、到来。
我々の祖先は、江戸初期よりこの宇治の地で茶の栽培に従事し、現在は山政小山園の自園として覆い下園で上級抹茶用の碾茶を栽培しています。さて、4月は茶の樹の新芽が芽吹く季節。当園でも、新芽が美しく伸びてきています。
写真は、当園の4月15日時点のものです。品種は「さみどり」。三代小山政次郎が選抜した、碾茶に適した香りの豊かな品種です。楕円形の小ぶりな葉形が特徴で、直立する樹形で茎が柔らかく、手摘みに適しています。摘採の期間も長く、その優秀性が認められ京都府の奨励品種になっています。(下記参照)
「さみどり」のほか、複数の優良品種を栽培する当園では、これらの新芽がやがて大きくなり、摘採の適期となった頃(例年4月末から5月頭の頃)から、茶摘みを開始します。
高級宇治茶を代表する3品種のひとつ、「さみどり」とは
「さみどり」は、宇治市小倉町の小山政次郎氏によって、昭和初期頃に自園から選抜されました。その後、1942年から京都府立茶業研究所において系統比較試験を行い、その優秀性が認められ、1954年に京都府茶奨励品種として採用されました。
(静岡県茶業会議所:「茶の品種」より抜粋)